

datalistタグとは?
datalistタグは、入力候補を提供するHTML要素です。ユーザーが入力フィールド(inputタグ)に値を入力した時に候補リストを表示して選択をサポートすることができます。開発者がカスタマイズしたリストを設定できるため、入力の利便性が向上します。
基本的な使い方
datalistタグは、inputタグと一緒に使うことで入力候補を表示できます。
下記が使用例です。
・
inputタグのlist属性で、対応するdatalistのidを指定します。・
datalistタグ内には、選択肢をoptionタグで追加します。
<!-- 例 -->
<input list="example-list" id="example-input" name="example">
<datalist id="example-list">
<option value="Option 1">
<option value="Option 2">
<option value="Option 3">
</datalist>
実装例
絞り込み検索等での活用例
以下の例では、絞り込み検索を想定している例でGoogle Analytics(GA)などで分析した、よく検索されるキーワードをdatalistタグで候補として追加して表示している例です。これにより、ユーザーが簡単に選択でき、入力作業を効率化できます。

<label for="items">商品</label>
<input list="item-list" id="items" name="items">
<datalist id="item-list">
<option value="スマホ">
<option value="パソコン">
<option value="キーボード">
<option value="マウス">
<option value="USB">
</datalist>
メリットと注意点
メリット
ユーザー体験の向上
候補リストを表示することで、入力ミスを防ぎ、入力作業をスムーズに進められますので使用率の向上も期待できます。
シンプルな実装
HTMLだけで手軽に導入でき、JavaScriptを使わずに入力補助機能を実現できます。
注意点
デザインのカスタマイズが困難
候補リストの表示はブラウザのデフォルトスタイルに依存するため、CSSで自由にデザインを変更することができません。
Firefoxでの制限
最新バージョン(133、2024年12月18日現在)では、Can I Useによると「Partial support」とされていますが、実際に動作しない場合があります。このため、Firefox向けにはJavaScriptによる代替案を検討する必要があります。
まとめ
datalistタグは、ユーザーの入力を効率化し、入力ミスを減らす便利なHTML要素です。シンプルな構造で実装できるため、検索フォームや絞り込み機能など、さまざまな場面で活用できます。ただし、デザインのカスタマイズが難しい点や、一部のブラウザ(Firefoxなど)での制限には注意が必要です。これらの課題には、JavaScriptを使った代替案を用意することで対応可能です。datalistタグを適切に活用し、ユーザー体験を向上させるフォーム設計を検討してみてください。